ありがとう、蓮舫さん!
私、あなたのおかげで気づいたよ
なぜこんなに働いているのに貧乏なのだろう?
お給料が安いから
なぜお給料が安いのだろう?
塾が貧乏だから
なぜ塾は貧乏なのだろう?
無駄が多いから
と言うわけで、私は塾の無駄な経費を一掃します
無駄なものは廃止します!
無駄なものは何か?
ざっとスタッフルームを見渡す
テーブルに置いてある、みんなで食べる用の「おかし」に目が止まる
「 おせんべい クッキー チョコ 飴」
このお菓子たちは塾のお金で買ったものだ
はたして、このお菓子は本当に必要なのだろうか?
いや!お菓子なんて、食べたい人が各自持ってくればいい!
よってお菓子は廃止決定!
~って、ちょっと待って・・・
お菓子を1番食べてるのは誰?
夕食代わり~、とか言って
お持ち帰りまでしてるのは誰?
はい、この私~って事で、お菓子は必要なものに分類!
ボールペン!
たかがボールペンってなめちゃいけないよ~
ちゃんと最後まで使わなくちゃね!
って、すぐ無くして新しいの使ってばっかいるのは誰?
「・・・」
光熱費!
これだって大事よ~
電気代なんてばかにならないからね~
って、いっつもマイペースで最後まで1人で残って
宿題の採点して、無駄な高熱費を使っているのは誰?
「・・・」
「○○先生~」
私の名を呼ぶ声が
何?いま仕分けの最中で忙しいのに!
「はい」
「社員旅行の積み立てのお金、まだ先先からもらってないんだけど?」
「え?お給料から天引きじゃないんですか?」
「今月から直接集める事にしたって、先週のミーティングで
言ったんだけど聞いてなかったかな?」
「あ、き、聞いてました 明日払います・・・」
結論!
無駄なものは「この私」!
って、笑わせないでよ~
私がいなけりゃ、この塾は3日で潰れるさ
大体ね~、そんな細かい事気にしてたらいい仕事は
できないの!
結論!
どうかこの弱小塾に公的資金の導入を!
頼むよ、蓮舫さん!
なんてね♪
とことこ歩く
仕事の帰り道
いつもと違う道で帰ってみる
すると、おもしろいものを発見
雑居ビルの3階に「天才塾」という看板が
でかでかと掲げてある
「天才塾」!
すごいネーミングだ・・・
しかし何ゆえ「天才塾」?
先生がみんな天才なの?
そこに通えば天才になれるの?
まあいんだけどさ~
「天才塾」に一言物申す!
「天才塾」の看板を掲げるのは10年早い!
「天才塾」の看板を掲げたいんなら
この私を雇ってからにしな!
この私がいない塾は「天才塾」にあらず
しかし、あなた方にこの私のギャラが払えるかね~?
ふ・・・この私は安かないよ・・・
みなさん
本当の私はとても謙虚でもの静かな人間なんです・・・
でもときどき「ツンデレラ」に変身しちゃうんです・・・
どうかその辺のところご理解を
なんてね ♪
いつから・・・
私はこんなに偉くなったのだろう・・・
ある日、友達に
「○○(私の名)ってよく、『この私』ってフレーズ使うよね~」
と指摘された
この私が、「この私」なんて言うか!と思ったが・・・
言われてみれば使っているような・・・
「W杯はアルゼンチンが優勝するに決まってるでしょ!
この私がいうんだから絶対だよ」
結果、スペイン優勝・・・
「○○って閉店何時だっけ?」
「9時だよ、この私の記憶が信じられない?」
閉店は10時だった・・・
「地デジの準備した~?」
「この私がしてるわけないでしょ~」
何をいばってるの?何様?
「ちゃんと食べてる?痩せたんじゃない?」
「この私が食べてるわけないじゃん~(笑」
意味不明・・・
「このスペルってLだっけ、Rだっけ?」
「Rだよ、この私が間違えるわけないじゃん」
すでに人生という大きな問題を間違えちゃったよ・・・
誰か・・・「この私」の暴走を止めておくれ・・・
世間はW杯ムードもだいぶ落ち着いた頃だろう
私の友達に日本語が片言、英語ペラペラの
とってもまじめなガーナ人がいる
彼はW杯にガーナが出場すると決まってから
テンションがとても上がっていた
専門家の予想では「ガーナは予選リーグを突破するのは
無理だろう」というのが大半だった
ところが、意外にもガーナは予想を裏切り見事予選リーグを突破!!
決勝トーナメント進出を決めた
ガーナ人の彼は大興奮!
決勝トーナメント一回戦の相手はウルグアイ
ガーナ VS ウルグアイ
私はこの試合にはあまり興味がなかったが、
あえていうなら、基本的に南米のチームが好きなのと
友人があまりにも、ガーナ、ガーナうるさいので、
「私は絶対、ウルグアイが勝つと思うね~!
ウルグアイ応援するよ!
ウルグアイが勝ちますように♪」
と友人の前で言った
私は自他共に認める天邪鬼なのだ・・・
素直じゃないんだよね~
さて、
ガーナ VS ウルグアイ
試合開始
90分では決着がつかず、延長戦へ
延長戦30分を戦っても決着がつかず、
試合はPK戦へ
PK戦の末、ウルグアイ勝利!
ガーナ敗退・・・
とてもいい試合だった
ガーナ、次のW杯ガンバレ!
と試合の余韻にひたっていたら、
メールが・・・
「○○(私の名前)~」
たった一言これだけで終わり
なに?おこってんの?
お互いのチームが全力を出して戦った結果、
ウルグアイが勝った
気持ちは分かるけどウルグアイの方が強かったんだよ
しょうがないじゃん~
なんか気まずい
後日、ガーナ人の彼と会う機会があった
なんて声をかけよう・・・
まだ怒ってるのかな~?
私は彼の顔を見て、開口一番
「ガ、ガーナ、がんばったじゃん!」
なんか、
あなたは機械?ってくらい平坦な感じで言うと
「○○(私の名前)が応援してくれれば勝てたよ~」
と笑いながら抱きついてきた
ああ~、よかった・・・
いや~、どのスポーツにも熱狂的なファンってのはいるからね
特にサッカーは、「フーリガン」とかいるしね~
みんなも相手を挑発するような行為、言動は慎みましょう
国際問題に発展しちゃうよ~♪
実は私にはある特技がある
コップに注がれた水がある
それを一口飲む
「エヴィアン」と一言
「正解!」と友達たち
そう
私は「水」なら95%の確立でその商品を当てられる
「違いのわかる男」なのだ
「エヴィアン」「ヴォルビック」「クリスタルガイザー」
「南アルプス~」「六甲~」「いろはす」「水道水」
「水道水」は1番わかりやすい
あとははっきり言ってどれも微妙な違いだ
なぜ私がそんな特技を持っているか?
はい、もちろん、一日3食全部「ミネラルウォーター」なんて
いう、これは不健康な生活をたまに送っていたからです
でも~、こんな生活をしていたから
「違いのわかる男」になれたわけで~
え?これがなんの役に立つかって?
例えばみんなで登山に行くでしょ
ところが運悪く遭難してしまう
残りの水はあとわずか・・・
助けはまだ来ない
こんな時、もし私がいてごらんなさい
・・・あれ?
何の役にもたたないか・・・
でも将来何かの役に立つ日が来るかもしれない・・・
とにかく血のにじむような努力をして手に入れた
特技なわけさ
あ、いけないいけない、言い忘れてた
よい子のみんなは絶対マネしちゃだめだよ~
1日3食、ちゃんとご飯を食べるんだよ!
「水」はご飯に入りません!
私の父は将棋が強くて、アマチュアの2段を持っていた
父は私と姉に幼稚園の頃から将棋を徹底的に叩き込んだ
私も姉もはっきり言ってそんなに将棋が好きではなかった
が、父親の強権発動でひたすら将棋を打っていた
様子が変わり始めたのは、姉が中学生になってからだ
姉が部活に入り、将棋からだんだん遠ざかって行った
もっぱら私が父の将棋の相手をするようになった
いやいやながらも、やはり指せば指すだけうまくなっていく
姉はほとんど将棋を指さなくなっていた
ある日、私が1人で詰め将棋をやっていた
1時間位考えたが解けない・・・
すると、姉が学校から帰ってきた
そして、3分位将棋盤をじっと見て
黙って駒をすっと動かし、
あっさり詰め将棋を解いた
こいつ・・・
おそらくいままでの人生で姉が将棋に費やした時間は
私の3分の2位だろう・・・
これが才能って奴なの?
いくら努力してもかなわないもの
それが「才能」?
子供たちを見ていてよく思う
1回教えてすんなり理解する子
3回教えて理解する子
何回教えても理解できない子
教えてないのに、なんとなくできちゃう子
世の中、実は「不公平」なんじゃん?
「努力と才能」、実にむずかしいテーマね~
凡人の私にゃ、わからんよ・・・
ま、私は人様に迷惑をかけず生きて行ければそれでいいんじゃん?
なんて思うんだけどね~
おしまい
きたー!
何がって? あれよ、あれ・・・
け、け、結婚式の招待状よ・・・
めでたい 実におめでたいよ
でもあえて私は言いたい
差出人の友人は私を裏切った・・・
私はこの男友達に2ヶ月前に会った
その時は「仕事が忙しくて結婚なんて考えられない」
って言ってたんだよ!!
たった2ヶ月でなんでそんな状況が変わるのさ!
ちゃんとした説明を求む
もっと言うと
私は去年、2回、友達の結婚式に出席してるんだけど・・・
招待されてばっかじゃん!!
私たちの年頃の人たちはなんか駆けこみ的に結婚していくような・・・
「結婚をなめるな!」
結婚っていうのはね、二人だけの問題じゃないんだよ~
お互いの両親との関係とかもあるんだよ~
子供ができた時の事とかちゃんと考えてるの~?
一生添い遂げる覚悟はできてるの~?
そこに愛はあるの~?
っていうかさ・・・
片方はシンデレラの舞台で、片方は結婚式の舞台・・・
なに?この不公平感は・・・
っていうかさ~
私をおいてかないでよ・・・
出席か欠席か、それが問題だ・・・
「燃えた、燃え尽きたよ・・・まっしろにな・・・」
by あしたのジョー
さあ開演!!
まず、セリフがどーたら言う前に、
私が登場しただけで大爆笑!
私、おもしろこと何も言ってないんですけど・・・
そして、私がセリフを言うとさらに大爆笑!
なに?なんでそんなうけてるの?
しかし、そんな妙な雰囲気のおかげで、
私も他の役の人もアドリブを言うわ言うわの
ハイテンション!
台本ほとんど意味なしだったね~
「王子様!その方程式を解いたの私です!」
こんなセリフないっつーの・・・
「あ、あなたがこの方程式を・・・」
王子様・・・あなたものりのりじゃない・・・
王子様が私に駆け寄り私を抱きしめる
ここで、観客、「キャー!」と悲鳴
「シンデレラ、どうか私と結婚してください!
そして、あなたの知恵と知識でこの国を
救ってください!」
シンデレラ、軽くうなずく「はい・・・」
「ありがとう、シンデレラ!」
観客、大爆笑!!
「シンデレラ~!」と「○○先生~!」と
叫ぶ声が聞こえる
「ところで、シンデレラ、あなたはどうして
こんなに難しい方程式が解けるのですか?」
「はい、それは、○○(私の塾の名前)で
学んだからです
あそこにはすばらしい先生がたくさんいます」
「そうか、では、この国の子供たちを
ぜひ○○へ通わそう!」
むちゃくちゃ商魂たくましい演劇・・・
いや、でも生徒が集まらないとほんとつぶれちゃうからね~
最後の配役紹介で、「シンデレラ役の○○(私の名前)です
ありがとうございました」と言うと
後ろの方でこそこそと、「え?男?女?」
「え~女性だよね~?」と性別当てクイズがはじまっている
子供の声で「お母さん、○○先生は男の人だってずっと
言ってるじゃん~!」
「え、あれが○○先生なんだ~」
そうです・・・私が○○先生です・・・
それからは観客の方々との写真タイム~
写メやらデジカメで撮るわ撮るわ・・・
どっかに流出しなかと心配だな・・・
それからなぜか、お母様方と握手タイム
なぜ?・・・ ま、いっか・・・
最後に子供たちにお菓子のプレゼント
シンデレラ姿で配ったさ・・・
観客の皆様を出口でお見送り
メイクを落とし、着替えて元の自分に戻る
「シンデレラ」は終わった
すべて終わった
燃えた、燃え尽きたよ・・・まっしろにな・・・
by あしたのジョー
水・・・冷奴・・・水・・・冷奴・・・
ここ2~3日それしか喉を通らない
なぜか?
それは、「プレッシャー」と言う名の魔物のせい
7月4日 日曜日
○○地区センターで「シンデレラ」が上演される
観客数、262名の予定
主役のシンデレラは私・・・
が、ここで大問題が発生
セリフが全く頭に入ってこない
覚えてもすぐ忘れてしまう
っていうか、セリフが多すぎる!
覚えられないって!!
このままじゃ、「シンデレラ」の上演の前に私が
「死んでれら」になっちゃうよ・・・
↑
あ、ちょっとうまい事言えた・・・
って事は少しはまだ余裕があるのかな?
ってゆ~か、正直、「シンデレラ」の緊張はあるし、
セリフは覚えられないしで、ほんとに
北に逃げたいんですけど、ダメですか~?
札幌行きの飛行機のチケット欲しいんですけど~
半年くらいしてほとぼりが冷めたら戻ってきますから
いやいや、現実逃避はダメね
ここは発想の転換が必要
「シンデレラ」なんてたかがお祭りみたいなものなんだから
セリフを完璧に言う必要はない!!!!
観てる人が楽しんでくれればそれでいいじゃないか
「アドリブ」・・・
楽しければそれもありだ
よ~するに盛り上がればそれでいいのよね
台本は必要最小限覚えたらもういらない
あとはその場の雰囲気で・・・
アドリブで乗り切る!
後の事はもう知らない!
大丈夫、私ならできる
「シンデレラ」ではなく「ツンデレラ」を演じてみせる
はぁ~
「ツンデレラ」が終わったら私は解雇だな・・・
なかなか楽しい先生生活だったぜ
ハローワーク、行かなくっちゃな~